調査データが揃いました。記事を拡充します。
「そろそろ何か習い事をさせたいけど、何がいいんだろう」——お子さんが小学校に上がる前後で、こんなふうに悩み始める保護者の方は多いのではないでしょうか。周りの家庭が何を選んでいるのか気になりつつも、わが子に本当に合うものは何か、正解がないからこそ迷ってしまいますよね。今回は最新の人気ランキングを軸に、将来のキャリアまで見据えた習い事の選び方を一緒に考えてみたいと思います。
子どもの習い事、最新の人気ランキングはこうなっている
各種調査を総合すると、2026年現在の子どもの習い事人気ランキングはおおむね次のような順になっています。
- 水泳
- 英語・英会話
- ピアノ・音楽教室
- プログラミング・ロボット教室
- サッカー・体操などのスポーツ系
水泳と英語が長年トップ2を占めている構図は変わりませんが、注目すべきはプログラミング教室の順位が年々上がっていることです。2020年の小学校でのプログラミング教育必修化をきっかけに関心が高まり、ここ数年で一気に定番の仲間入りを果たしました。
この順位は、PressWalkerが保護者733名を対象に実施した「子どもの習い事人気ランキング」調査(2025–2026年版)や、コエテコによる2026年最新版ランキング、startooの2026年版調査など、複数の調査結果を参照しています。調査によって細かい順位の違いはあるものの、上位5つの顔ぶれはほぼ共通しているのが特徴です。
なお、男女別に見ると傾向の違いも見えてきます。株式会社NEXERが2025年に実施した男女別ランキング調査によると、男の子では「英会話」「サッカー」「水泳」が上位に並び、女の子では「ピアノ」「英会話」「ダンス」が人気でした。ダンスはここ数年で着実に順位を上げており、2023年の9位から2025年には6位にまで浮上しています。お子さんの性別や性格によって興味の方向が異なるのは当然のことですので、ランキングを見る際は全体順位だけでなく、こうした傾向も参考にしてみてください。
私自身、教室で保護者の方とお話しする中で「プログラミングが気になってはいたけど、まだ早いかなと思っていた」という声をよく耳にします。同じように感じている方も多いかもしれません。ただ、実際に始めてみると小学1年生でも夢中になって取り組むお子さんは少なくないのです。ランキングの数字だけでは見えない「始めてみたら意外とハマった」という声が、順位を押し上げている実感があります。
みんなはいくつ習ってる? 費用と掛け持ちのリアル
習い事を選ぶうえで、避けて通れないのが「費用」と「いくつまで掛け持ちできるのか」という問題です。
ベネッセ教育情報の2024年版調査によると、小学生の習い事の平均数は約1.9個。2つ以上掛け持ちしている家庭が全体の54.7%と半数を超えています。とはいえ、3つ、4つと増やせば当然お子さんの自由時間は減りますし、送迎の負担も大きくなります。
費用面では、文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立小学校に通う家庭の学校外活動費は年間約21万6千円。月額に換算すると約1万8千円です。ここには塾や通信教育も含まれますが、習い事にかけられる予算の目安として参考になるでしょう。
具体的な月謝の目安を習い事別に整理すると、次のようになります。
| 習い事 | 月謝の目安 |
|---|---|
| 水泳 | 6,000〜8,000円 |
| 英語・英会話 | 8,000〜12,000円 |
| ピアノ | 6,000〜10,000円 |
| プログラミング | 7,000〜16,000円 |
| サッカー・体操 | 5,000〜8,000円 |
プログラミング教室はロボット教材を使うコースだと月謝が高めになりがちですが、Scratchなどのソフトウェア中心のコースであれば、他の習い事と大きく変わらない価格帯で通えるケースが多いです。「プログラミングは高そう」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に調べてみると、意外とそうでもなかったという声をいただくことも少なくありません。
ランキングだけで選ぶと見落としがちな「将来への接続」
人気ランキングはたしかに参考になります。多くの家庭が選んでいるということは、それだけ実績や環境が整っている証拠でもあるからです。ただ、ランキング上位だからという理由だけで決めてしまうと、大切な視点を見落としてしまうこともあると感じています。
それは「この習い事が将来どんな力につながるのか」という視点です。
たとえば水泳は体力づくりや健康面で大きなメリットがありますし、ピアノは集中力や表現力を育みます。それぞれに素晴らしい価値があります。一方で、「将来の職業選択の幅を広げる」という観点で見ると、少し違った景色が見えてきます。
経済産業省が2019年に公表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年にはIT人材が最大で約79万人不足するという推計が出ています。これは高位シナリオ(IT需要の伸びが大きい場合)の試算ですが、低位シナリオでも約16万人の不足が見込まれており、いずれにしてもデジタル人材の需要が高まり続ける傾向は間違いありません。プログラミングやデジタルスキルは、もはやエンジニアだけのものではなく、あらゆる職種で求められる基礎力になりつつあるのです。
正直なところ、私も最初は「小学生にプログラミングなんて難しすぎるのでは」と思っていました。しかし教室で子どもたちが目を輝かせながら自分のアイデアを形にしていく姿を見て、考えが変わりました。彼らにとってプログラミングは「勉強」ではなく「ものづくり遊び」の延長なのだと気づかされました。
習い事はいつから始める? 年齢別の考え方
「習い事は何歳から始めるのがいいの?」というご質問もよくいただきます。
ベネッセ教育情報の調査によると、最初の習い事を始める年齢は4歳が最多(22.0%)で、3歳(19.4%)、5歳(19.3%)と続き、3〜5歳の間に約60%の家庭が習い事をスタートさせています。小学校入学前までに始めている家庭が全体の約9割というデータもあり、「入学前に何か一つ」という意識が広く共有されていることがわかります。
ただし、これはあくまで全体の傾向であって、「この年齢で始めなければ手遅れ」ということではありません。習い事によって適した開始時期は異なります。水泳やリトミックは3〜4歳から始められるものが多い一方、プログラミングは文字の読み書きやマウス操作がある程度できる小学1年生前後が一つの目安です。
私たちの教室でも、年長さんの終わりから体験に来る方もいれば、小学4年生で初めて触れるお子さんもいます。いずれの場合もそれぞれのペースで楽しんでいますので、「もう遅いかも」と心配される必要はないと思います。大切なのは、お子さん自身が「やってみたい」と思えるタイミングです。
習い事を選ぶときに大切にしたい3つの基準
では、数ある習い事の中からわが子に合ったものをどう選べばよいのでしょうか。私がこれまで多くのご家庭を見てきた中で、うまくいっているケースに共通する3つの基準をご紹介します。
1. 子ども自身が「もう少しやりたい」と思えるか
親が良かれと思って選んでも、子ども本人が興味を持てなければ長続きしません。体験教室に行ったあと、帰り道で「またやりたい」と言うかどうか。この素直な反応が、実は一番頼りになる判断材料ではないでしょうか。
逆に気をつけたいのは、親が体験の様子を見て「うちの子にはまだ早い」と判断してしまうケースです。体験中にうまくできなかったとしても、お子さん本人が楽しそうにしていたなら、それは十分な適性のサインだと感じています。完璧にこなせることよりも、「もう一回やりたい」と思えることのほうが、ずっと大切です。
2. 「できた!」の体験が定期的にあるか
習い事が続くかどうかは、小さな成功体験の積み重ねにかかっています。水泳なら「25メートル泳げた」、プログラミングなら「自分で作ったゲームが動いた」。こうした達成感が定期的に味わえる環境かどうかは、見学のときにチェックしておきたいポイントです。
教育心理学では、適度な難易度の課題をクリアする体験が内発的動機づけを高めるとされています。簡単すぎても飽きてしまいますし、難しすぎると挫折してしまう。この「ちょうどいい難しさ」を先生が調整してくれるかどうかが、教室選びの隠れた重要ポイントだと思います。プログラミング教室を見学される際は、「この子のレベルに合わせて課題を変えてもらえますか」と聞いてみるのもよいでしょう。
3. 5年後、10年後にも活きるスキルか
これはAとBで悩んだときの最後の判断軸として使えます。もちろん、すべての習い事に将来直結する実用性を求める必要はありません。ただ、「どちらか迷ったら、より長く使えるスキルが身につく方を」と考えるのは、一つの合理的な選び方だと思います。
たとえばピアノで培った音感や集中力は一生ものですし、水泳で身につけた泳力は安全面でも価値があります。同様に、プログラミングで鍛えられる「問題を分解して順序立てて考える力」は、進学や就職の場面だけでなく、日常の意思決定にも活きてきます。どの習い事にもそれぞれの「長く使える力」がありますので、お子さんの興味と掛け合わせて考えてみるのがおすすめです。
この3つの基準に照らしたとき、プログラミングは意外なほど高いスコアを出します。子どもは自分のアイデアが画面上で動く体験に夢中になりやすく、作品が完成するたびに達成感が得られ、そして身につく論理的思考力やデジタルリテラシーは将来どんな職業に就いても役に立つからです。
プログラミングが「キャリアの土台」になる理由
「プログラミングを習ったら、将来はエンジニアになるの?」と聞かれることがありますが、一概にそうとは言えない部分もあります。むしろ、プログラミング的思考はあらゆる仕事の土台になるものです。
文部科学省の有識者会議でも、プログラミング教育の目的は「プログラミングスキルの習得」そのものではなく、「課題解決に向けて順序立てて考える力=プログラミング的思考の育成」にあると位置づけています。つまり国の教育方針としても、プログラミングは「将来プログラマーになるための訓練」ではなく、「どんな仕事にも通じる思考の基礎体力づくり」として捉えられているのです。
医療、教育、農業、デザイン——今やどの分野でもデジタル技術との接点は避けて通れません。たとえば、農家さんがセンサーのデータを活用して水やりのタイミングを最適化したり、デザイナーがAIツールを使いこなして制作効率を上げたり。「テクノロジーを理解して使いこなせる人」と「よくわからないまま使う人」では、同じ仕事をしていても成果に差がつく時代になっています。
実際に、デジタネが小学生の保護者を対象に実施したプログラミング教育に関する意識調査では、約77%の保護者が「プログラミングは子どもの将来に役立つ」と回答しています。さらに、約83%が「プログラミングは小学生から学ぶとよい」と答えており、保護者の期待として多かったのは「自分で考える力や集中力が身につくこと」でした。将来の職業に直結するスキルとしてだけでなく、思考力そのものを育てる手段として期待されていることがわかります。
私たちの教室がある静岡県下田市でも、地元の産業とテクノロジーの掛け合わせに可能性を感じる場面が増えてきました。観光業や水産業が盛んなこの地域だからこそ、デジタルスキルを持った若い世代が活躍できるフィールドは想像以上に広いのです。
振り返ると、私自身も「地方だからプログラミング教室のニーズは少ないかもしれない」と考えていた時期がありました。しかし実際に教室を始めてみると、保護者の方々の関心の高さに驚かされました。「都会と同じ教育機会を地元でも受けさせたい」という切実な思いに触れるたび、この仕事の意義を実感しています。
体験・見学で確認しておきたいチェックポイント
「よし、習い事を始めてみよう」と思ったら、まずは体験教室や見学に足を運ぶことをおすすめします。そのとき、以下のポイントを意識して見てみると、教室の雰囲気や質をより具体的に判断しやすくなります。
- 先生と子どもの関わり方: 一方的に教えるスタイルか、子どもの「なぜ?」を引き出すスタイルか。特にプログラミング教室では、答えをすぐに教えるのではなく、試行錯誤を見守ってくれる先生のほうが、お子さんの成長につながりやすいと感じます。
- 少人数制かどうか: 1クラスあたりの人数が多すぎると、一人ひとりに目が行き届きにくくなります。目安として、講師1人あたり生徒6〜8人程度までが理想的です。
- カリキュラムの柔軟性: 全員が同じペースで進むのか、お子さんのレベルに合わせて調整してもらえるのか。進度の合わない授業は、できる子にとっても苦手な子にとってもストレスになります。
- お子さんの表情: 何より大切なのは、体験中のお子さんの表情です。言葉ではうまく伝えられなくても、表情には正直な気持ちが出ます。目が輝いていたかどうか、帰り道の会話の中にヒントがあるはずです。
体験教室は多くの場合無料で実施されていますので、気になる教室があれば気軽に申し込んでみてください。一つだけでなく、2〜3か所を比較してみると、お子さん自身が「ここがいい」と選べるようになることもあります。
まとめ:ランキングを参考にしつつ、わが子の未来を見据えて
習い事の人気ランキングは、選択肢を整理するうえでとても便利なツールです。しかし、最終的に大切なのは「この子にとって何が一番よいか」という個別の判断ではないでしょうか。
ランキング上位の定番には定番の理由があります。同時に、時代の変化とともに新しい選択肢が存在感を増しているのも事実です。プログラミングはその代表格であり、論理的思考力・創造力・問題解決力といった、これからの社会で求められる力を自然に育んでくれる習い事です。
今回の記事でご紹介したポイントを改めて整理すると、次のようになります。
- 人気ランキングの上位は水泳・英語・ピアノ・プログラミング・スポーツ系で安定している
- 習い事の平均数は約1.9個、月額費用は1万〜2万円が一つの目安
- 「子どもの興味」「成功体験の頻度」「将来への接続」の3つの基準で選ぶと後悔しにくい
- プログラミングは職業訓練ではなく、思考力の土台として国も位置づけている
- 体験教室で子どもの表情を見ることが、最も確かな判断材料になる
「気になってはいるけど、うちの子に合うかわからない」という方は、まず一度体験してみるのが一番の近道かもしれません。CODESTELLAでは、プログラミングが初めてのお子さんでも楽しめる無料体験授業を随時開催しています。お子さんの「やってみたい」を一緒に見つけるきっかけになれば嬉しく思います。
参考資料
- 【2025–2026年版】子どもの習い事人気ランキング(PressWalker / 733名調査)
- 子ども・小学生の習い事ランキング【2026年最新版】(コエテコ)
- 【2026年版】子どもの習い事人気ランキング(startoo)
- 【2025年最新版】子どもに習わせたい習い事ランキング 男女別TOP10(NEXER / PRTIMES)
- IT人材需給に関する調査 概要(経済産業省、2019年)
- 令和5年度 子供の学習費調査(文部科学省)
- 小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(文部科学省)
- 小学生のプログラミング教育に関する意識調査(デジタネ)
- 子どもの習い事 何歳から始めてる?(ベネッセ教育情報)
- 【2024年版】小学生に人気の習い事ランキング(ベネッセ教育情報)
- 子どもの「習い事」月々平均いくらぐらい?(学研教室)
- 子ども向けプログラミング教室の料金まとめ(コエテコ)
- 子どもの習い事にかかる費用(HALLO)